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| 殺されるための命を作らないで! |
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「子犬が産まれました。どうしたらいいんでしょう?」動物管理センターによくある電話相談です。子犬の処分を前提に電話をかけてくる人もいますが、行政が何とか助けてくれると考えている人、助ける手立てがない場合を考えてかオロオロしているような人もいます。
何故、子犬を産ませたのかと理由を訊ねると、犬の発育や管理に無頓着であったことを認める飼い主がほとんどです。
しかし、なかには「一度、子犬を産ませた方がよいと獣医さんに言われましたので…」と申し訳なさそうに語る飼い主もいます。「それでは、その獣医さんに相談して責任をとってもらったらどうですか?」と喉まで出かかる言葉をグッと呑み込み、動物管理センターに引き取られた子犬はほんの一部しか譲渡できないこと、あくまでも飼い主が新しい家族を見つけてやって欲しいということを伝えています。
意図的に子犬を産ませた飼い主からの相談例はわずかですが、不幸な動物を確実に減らす不妊・去勢手術への理解、その実施は社会に受け入れられているとは言いがたく、獣医師自らが「しなくてよい」と飼い主に言い渡している例は少なくありません。
自然がいい、病気でもないのに手術は必要ない(特に去勢は必要ない)などと考える飼い主や臨床関係の獣医師は、一度動物管理センターに体験学習に来て欲しいものです。自然がいいと言って見境ない繁殖を繰り返させる人はさすがにあまりいないようですが、動物の本能を無視してやり過ごすことを自然だと考えている人は多いようです。完治しない病気で苦しんでいる動物や深刻な問題行動を抱えている動物の安楽死ですら、大きなためらいと後悔があります。動物管理センターに送り込まれるのは健全で性格上何ら問題がない動物が大多数です。健康な動物の外科手術のリスクやデメリットは、おびただしい数の健康な動物の殺処分に勝るものなのでしょうか?不妊・去勢手術なんて飼い主のエゴだと言う人もいますが、動物の殺処分は人間のエゴの集積ではないでしょうか?
周囲の人たちから慕われる素敵な飼い主、あるいは尊敬される専門家ではあればあるほどその人の言動は注目され、より多くの人がその人に感化されるものです。無意味な繁殖をさせるつもりがないとしても、その人が不妊・去勢手術を実施することで必ずや波紋は広がります。殺されるために生を受ける子犬子猫の数は、ひとりひとりが不妊・去勢手術をどう考えるかによって大きく変わってきます。(獣医師/Y) |
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